4月1週目(4月7日~4月11日)③上司から部下への「指導」が「パワハラ」にならないために気を付けること

今回は、事例を踏まえて、タイトルにありますように上司からの部下への「指導」が「パワハラ」にならないために気を付けることについて解説したいと思います。

1.法律上の「パワハラ」と現場での「パワハラ」の差

パワハラについて規定している法律は「労働施策総合推進法」であり、具体的には「①優越的な関係を背景とした」、「②業務上必要かつ相当な範囲を超えた言動により」、「③就業環境を害すること」がパワハラであるとされております。
私の職場が恵まれてるだけかもしれませんが、平然とこのようなパワハラをする人は見たことがありません。

そもそも管理職を経験する方々ならわかると思いますが、「パワハラ」をして職員をダメにしてしまうことは、管理職の立場上、何にもメリットはありません。
自分一人だけではできない仕事を部下に頑張ってもらって、部署内の業績が上がれば、自分も評価されて給料が上がる。
一方、「パワハラ」をして部署内の業績を下げてしまえば、むしろ部署内の業績が下がって、管理職として評価は下がってしまう。
多くの管理職は意図してパワハラなどしないはず。
なのになんでなぜ、「パワハラ」呼ばわりされるリスクがあるのか。
それは、その職員のポテンシャルを超えた仕事の要求と指導にあると思います。

2.パワハラが生まれる背景とは?


一般的には課長から管理職としてみなされます。営業課、総務課、人事課などの様々な部署があり、その部署特有のの役割があり、課長は部下に適切に仕事を配分して、部署の役割を果たさなければなりません。
部署の役割があるのであれば,部署内のメンバーも期待された役割があります。
この期待された役割を果たせていない時の上司から部下への指導がパワハラに陥りやすいのです。

3.その職員のポテンシャルに合わない指導はいずれは「パワハラ」になるリスクがある

私の部下の一人で、年齢も40歳に近いA職員がおります。
私の職場では40歳ぐらいになれば、管理職候補として見られます。
管理職として求められるのは、やはり現状分析して、課題を解決する能力ですので、A職員にいろいろと課題を与えて自分自身で考えさせる仕事をしてもらおうとしました。
しかし、そのA職員は課題発見どころか、現状の仕事の改善することもままならない状況でした。
私は「自分で考えるように」「改善するように」と何度も同じ指導を繰り返しましたが、A職員は出来ませんでした。この時、大きな声で怒号したり、人格否定など一切しておりませんが、私としては何度指導しても、改善しない状況に、一回も感情的にならなかったと言われるとそれをウソになります。
また、出来ていないと同じ指導を繰り返されるA職員からすれば、上司である私の指導は苦痛でしかなく、私とA職員の関係は、かなりギクシャクしました。
その時私は気づいたのです。
いくら本人のためのと思って行っている指導であっても、その職員のポテンシャルに合わない指導を繰り返せば、いずれは法律上の「パワハラ」に陥るリスクがある。

4.こうであるべきは捨てる

正直申しまして、職員一人一人のポテンシャルが異なります。そして残念ながら、それ以上、指導・教育をしてもそのポテンシャル以上には成長しません。
このような言い方をすると教育放棄のように聞こえるかもしれませんが、極端な例を出すならば、「60歳まで頑張ったら誰もが社長だったり役員になれるとはいえない」のと一緒です。
「40歳になったらこのぐらいは出来て当たり前であり、これぐらいはしてもらわなければならない」というのは、あくまで上司である自分であればそうであるという自分目線と自分自身のポテンシャルであります。
他の職員も自分と同じ目線であり、同じポテンシャルであるとは限らないのです。

5.ポテンシャルに合った仕事をしてもらう

ここまでくるというまでもないですが、上司がパワハラにならないための方法は、その職員のポテンシャルにあった仕事をしてもらうということになります。
①その職員の性格と能力を見計らう。
②その職員の性格と能力に合うであろうと思われる仕事を依頼する。
③適度にフィードバックをして成長を促す。
④部署内職員の得意と不得意を見極めて、業務分担を割り振り、部署内全体の業務を組み立てる
⑤部署内の職員ができないことは管理職が補完する。
⑥日ごろの部下の仕事に感謝をする。
だいたいこのようなことができるのであれば、「パワハラ」は生まれないと思います。

6.問題社員だけは対処不能

ただし、こうしたことを心掛けていても、どうしても無理なものがあります。それは「問題社員」の存在です。「問題社員」の存在は、上司を疲弊させて、下手したら上司自身がメンタルダウンを起こします。

実際にそうした現場を見てきましたし「問題社員」は上司一人だけで対処できる問題ではなく、会社全体で取り組まなければなりません。

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